安心の最高品質のインプラントを高い技術と低料金で実現



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インプラント

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題「インプラント治療費にあなたは満足、不満足」

*高すぎないかインプラント治療

年間500本を越えるインプラントと顎関節症治療のエキスパートであり、かつミャンマーでのNGO活動に従事する社会派歯科医が、一部で高すぎるインプラント治療に警鐘を与え、自利利他の医療哲学をもってプロフェションのあるべき方向性を提言する。まさに患者さんにも歯科医にも読んでほしい書である。

著者略歴

村田耕一(むらたこういち)

1953年5月2日三重県生まれ

1979年(国立大学法人)東京医科歯科大学歯学部卒

1984年松阪市民病院歯科口腔外科勤務を経て

村田歯科クリニックを開院

開業後も非常勤顎機能外来担当医として

20年同病院勤務

(役職・所属学会)

FM三重放送株式会社社外取締役

MDインプラントアカデミー主宰

きらら歯科予防インプラントセンター所長

日本口腔インプラント学会会員

口腔医科学会会員

日本顎関節学会会員

AIAI会員

(ライフワーク)ミャンマーでのNGO活動(JAMBOF)

(趣味)サックス演奏、競技ダンス

「はじめに」

従来、抜けた歯の治療法として、ブリッジや入れ歯で治療していましたが、ブリッジは両側の歯を土台にして橋のようにして歯を補う方法ですから、大切な歯を削ったり過度な負担をかけたりすることがあります。また入れ歯では、残っている歯にバネをかけて支えるので負担がかかり審美的にもよくありません。また主に歯肉で負担するため潰瘍ができて痛くなることもかなりあります。その点、インプラント治療は、見た目にも天然の歯と変わらず何でも良く噛めるようになり患者さんにとってはまさに福音で、そのためインプラントを希望される患者さんは世界中で驚くほど急激に増加してきました。この状況でいくと、料金問題が解決されるならば、将来的にはおそらく入れ歯が0になる時代がくるのではないかと思っています。(私自身、入れ歯0への挑戦と銘打って天然歯の保存とインプラント治療をPRしています。)しかしながら残念なことに、これほどインプラント治療が確立し普及してきたにもかかわらず、いまだにインプラント料金が高額な医院が多すぎるのです。

ここに大きな問題点があります。インプラントは見た目をよくする美容整形ではなく、純粋な医療なのですがインプラント料金は当初、材料費が高額なこともあり美容整形の料金概念を導入してしまったのです。しかしながら医療であるかぎり、それは国民全ての人が享受できる料金体系であるべきなのです。一部のお金持ちしか治療を受けられないとしたら、それは医療の本質からはずれてしまうのではないかと思います。

また、本文にも書きましたが、このままいくと「高すぎるインプラントが歯科医療を崩壊する」危険性があります。詳細は後述しますが、現在、新卒歯科医師は毎年二千数百人ほど出てきますが、彼らは国家試験に合格しても臨床は全くといっていいほど出来ません。なぜなら以前と異なり最近では大学6年間、ほとんど患者さん相手の臨床実習がないからです。

その彼らが大学卒業後に保存、補綴、口腔外科など基礎となる治療の知識や技術を充分習得しないまま、なぜインプラント講習会ばかりに走るのか。その結果どうなるのか。なぜ戦略的抜歯という習ったこともない用語を使い、まだ保存することのできる天然歯を抜いてインプラントに変えようとする歯科医が増えてきたのか。その実相を看破するキーワードは歯科医師過剰、医療コンサルタントによる経営戦略、高額インプラント治療に絞られてくるのですが、マクロ的な視野で将来をみると、このことにより「木を見て森を見ず」の喩えどおり、基礎となる一般治療を無視したり出来なかったりして、正当な歯科医療が崩壊する危険性が内包されているのです。いくらインプラントが優れているといっても天然歯に勝るものはありません。

勿論、自由主義、資本主義社会であり、金額の多寡などは両者の合意があれば他人が何ら批判するべき権利もありませんが、我々医療人はプロフェションであるという視点に立つならば、より多くの患者さんに喜んでいただけるようにすることも社会的義務であると信じています。

そこで私はインプラント料金を出来るかぎりリーズナブルに実践した結果として、患者さんに喜ばれながらも、それでも充分に医療経営ができるのだという実績を根拠に、最近巷に溢れる歯科医療経営コンサルタントに感化されて、医療ビジネスと化した歯科医療に警鐘を与える意味でもこの本を執筆することになりました。

この本を執筆するにあたり、同様な書籍も何冊か読んでみましたが、ほとんどが自院のPRが趣旨のような本で興ざめしたこともあり、ここではPR色を極力控えて、患者さん向けのインプラント読本と同時に歯科医師向けへの提言として編集いたしました。

読者の患者さんに正しいインプラントの理解が深まり、また歯科医師の先生方には1人でも多く賛同していただけ、参考にしていただくことができれば幸いです。